2013年11月18日月曜日

【哲学】チューリングテスト【人工知能】

10年くらい昔、まだ消費者金融に対する規制がまだ緩かった頃。

消費者金融大手のアイフルの公式HPに、当時のイメージキャラクターであった安田美沙子がWeb上でアイフルのサービスに関する質問に対応する人工知能コンテンツがあった。

こちらが入力した質問に答えてくれているのだが、これが良くできていて瞬く間に2ちゃんねらーに目を付けられておもちゃにされてしまった。
下記がその問答例である。


Q.「握手してください」
A.「ごめんなさい。サイトの中にいるので、お客様と握手は出来ないんです…。」

Q.「安田大サーカス」
A.「はい。私の名前を呼びましたか?」

Q.「彼氏はいるの?」
A.「男らしくて、笑うとやさしい笑顔を持った人が好きです。」

Q.「下着の色は?」
A.「そういう言葉は好きではありません。アイフルのサイトやサービスについてご質問はございますか?」

Q.「死にたい」
A.「そんなことを言わないでください。他に何かお手伝いできることはございますか?」


といった具合である。

人工知能の技術進歩は目覚ましく、2013年現在チェスではコンピューターが人間に勝ったが将棋では未だだ。しかし近い将来将棋でもコンピューターが勝つ日がくるだろう。

また文芸創作のようなクリエイティブな領域にも研究者たちは可能性を見出していて、星新一の膨大な作品データを解析させて、コンピューターに小説を書かせる試みもあるそうだ。


人工知能開発の萌芽期1950年、数学者アラン・チューリングはコンピューターが知性を備えているか否かを判別するための試験として「チューリングテスト」を考案した。

チューリングテストとはコンピューターに対して次々と質問を投げかけ、その回答が人間と見分けがつかなければ合格、知性を備えていると判断して良いというものだ。

試験者はコンピューターと人間に対して言語で質問をする(Wikipediaより引用)
 
 

フィクションのロボット、ドラえもんはチューリングテスト合格である。
今のところチューリングテストを合格できる人工知能はいない。
しかし近い将来コンピューターはこれもクリアしてしまうだろう。


人工知能をテーマとしたフィクションは数多と存在する。
その中で筆者オススメは『記憶の果て』と『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』である。

『記憶の果て』はコンピューター上に再現された知性“安藤裕子”と主人公の男子高校生の甘酸っぱい邂逅を描いたSF・ミステリ小説。ラストは衝撃的で、多感な思春期にこんなものを読んだ当ブログ筆者の感性は大いに歪んだと思われる。
あの京極夏彦にも激賞された作品だが、いまいち売れなかった。
大変な名作なので是非多くの人に手に取っていただきたい。

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』は言わずと知れたSF小説で、映画化もされているので知っている人も多いと思う。
人間と区別がつかないまでに高度な知性を備えた人造人間を狩るハンターの物語で、人間とは何か、知性とは何かを考えさせる大作である。
実は未読だが、あらすじだけで素晴らしい内容であることは明白だ。




〈参考資料〉
フリー百科事典Wikipedia
哲学的な何か、あと科学とか

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