2013年11月25日月曜日

【ヨーロッパ説話】フライング・ダッチマン【審判の日までさまようシリーズ】

フライング・ダッチマンは「さまよえるオランダ人」とも呼ばれる海洋怪談の一種である。
地中海と紅海を結ぶスエズ運河がなかった頃、ヨーロッパからアジアへの航海はアフリカ大陸をぐるっと回るコースが取られていた。
 
アルバート・ライダー画「フライング・ダッチマン」(Wikipediaより引用)

 
たぶん300年くらい昔、インドを目指して航行中のとあるオランダ船がアフリカ大陸最南端の喜望峰に差し掛かった時のことである。
船は突然の嵐に見舞われて、遭難してしまった。
伝わっている伝説によると、この船の船長はインドまで短い日数で到達してみせると賭けをしていたそうだ。
それなのに嵐に順調な船旅を妨げられて船長激おこw
思わず神を呪うような言葉を吐いてしまった。
 
 
そしたら天罰が下り、哀れなオランダ人船長は死ぬこともできず、永遠に(あるいはキリスト教における世界最後の日である審判の日まで)さまようことになってしまったのだという。
 
喜望峰(Wikipediaより引用)
 
以来、喜望峰近海ではたびたびこの幽霊船が目撃されていて、第一発見者は死ぬと恐れられた。
イギリスの現エリザベス女王の祖父のジョージ5世が、王太子時代海軍士官であった1881年に目撃しちゃったりしてる。(ソース怪しいですw)
 
どうもこの伝説はいろいろ尾ひれがついているようで、確認できる最古の文献は1795年のジョージ・バリントン著『ボタニー湾への旅』 で、1隻のオランダ船が喜望峰付近で遭難し、後日その幽霊船が目撃されたという怪談話が元のようだ。
審判の日まで云々や見たら死ぬは後付けなのかもね。
 
また、音楽家リヒャルト・ワーグナーによってオペラ化されていて、
フライング・ダッチマンは7年に1度だけ上陸することができるが、その港で乙女の愛を得ることができない限り死ぬことことが許されず永遠にさまようのだという設定になっている。
ロマンチックな七人ミサキみたいなもんだw
 
沿岸部に住む乙女の諸君!
フライングダッチマンが君の街にやってきたら愛してあげてねw



〈参考資料〉
フリー百科事典Wikipedia

ニコニコ大百科

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